フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで
サイモン シン Simon Singh 青木 薫
前からずっと欲しかった本を買った。
最初に書店で手にしたときから、その深く暖かい視点と流麗な文体、なによりロマンあふれるテーマに惹かれ、所有したい! と切に思っていた本だ。
フェルマーの最終定理...。およそ350年もの長きに渡り数学界最大の難問の一つとして聳え立ち、その証明について、多くの天才たちの一生をかけた挑戦をことごとくくじいてきた定理である。
1994年、それはついにアンドリュー・ワイルズというイギリスの数学者により証明されるのだけど、本書は、その証明自体ではなく、彼の7年にわたる孤独な挑戦について、またそこに至るまでのプロセスとして、広く、さまざまな数学者たちに光をあて、彼らのが生み出したあまたの理論やドラマについてわかりやすく紐解いてくれる。人間に光をあてた数学書の一つとして、とても評価の高い本なのだ。
(実際、ネットの書評でもそのことごとくで絶賛されている)
もともとはイギリスBBC放送のドキュメンタリー番組がベースらしい。著者のサイモン・シンは、同番組のプロデューサーで、本書は番組をもとに書き下ろされたものだそうだ。番組自体、英国本国やその他の国で多くの賞を受賞し、NHK教育放送でも放送されている。僕自身、当時、幸運にもその番組を目にしている。
数学なんて高校の早い段階で流していた身だから、話には全然ついていけないのだけれど、フェルマーの最終定理はなんとなく知っていた。だからだろうか、なぜか最終定理がついに証明されたというニュースも、その証明に欠陥があったという続報にもリアルタイムで触れ、そのたびにえもいわれぬ興奮を覚えたのを記憶している。
普段、縁もなければ想像もできない世界ではある。だけどそれだけに、その裏に隠された人間性や、小説よりもドラマチックなエピソードに強く惹かれる。
著者は本書の前書きで触れている。フェルマーの最終定理、このテーマには豊かな歴史がある、と。語るべき物語がある、と。
まだ、前書きしか読んでいない。否、今日はまだぱらぱらとめくっただけだ。だけどとても嬉しい。こんなに豊かなドキュメントは久しぶりだ(実際、ハードカバーの本なんて、いまの僕には1冊買うのにも清水の舞台から飛び降りるくらいの覚悟がいるんだよ...)。
とても嬉しかったので書いておく。
ネットを巡るといろんな方が素晴らしい書評をいくつも書かれている。
僕はまだ未読だけれど、読了してもとてもここまでは書けないので紹介しておきます。
松岡正剛の千夜千冊:第四百三十五夜『フェルマーの最終定理』
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0435.html
あまくり:第4回 フェルマーの最終定理
http://amacre.site.ne.jp/Tuyano/Fun/FUN_4.html